2002年8月22日木曜日
●開会前の様子
●あいさつ
●公開講座のオリエンテーション及び注意
●午前の部 探求学習
<実験1> ボールのはね返り
<実験2> アルミカップの落下
●午後の部1 講演「センサー入門」
●午後の部2
(1)Demonstration 電気の運び手は何だろう
(2)Activity デジタルマルチメーターの使い方 電位分割器
●開会前の様子
ビデオではイギリスの授業を放映。スクリーンにはパソコンのデータを表示。
●あいさつ
アドバンシング物理研究会代表 村田隆紀(京都教育大学長)
●午前の部 探求学習
この時間は,イギリスの高校でよく行われている実験形式を取り入れた内容を展開しました。とりわけ各班が異なるテーマで実験をし,その結果を報告発表することは,高校ではあまり取り組まれていないかもしれません。
<実験1> ボールのはね返り
1班・・・・どのボールがよく弾むかあるいは弾まないかを調べる。ただし床は同一のものを使用すること。予想してから実験するように。
2・10班・・同一ボールを使うが床を変える。ボールがよくはねる床や,あまりはねない床は何か調べる。床の上に衝撃を吸収するような素材を置くとどうなるか。予想してから実験するように。
3班・・・・はじめの高さ(h1)をかえて,はね返る高さ(h2)がどのように変化するか調べる。予想してから実験するように。
<実験2> アルミカップの落下
4・5班・・カップの枚数を増やして(質量を増やして),落ち方がどのように変わるか調べる。予想してから実験するように。
6・7班・・カップのサイズをいろいろ用意し,サイズによって落ち方がどのように変わるか調べる。予想してから実験するように。
8・9班・・高さを変えることにより,落ち方がどのように変わるか調べる。予想してから実験するように。
発表準備の様子
発表の様子
初対面の班構成でしたが,役割分担もすすみ,意見交換しながらの実験および発表だったと思います。
さすがは高校生ですね。スタッフが心配するのをよそに,内容も驚くべきものがありました。実験を進めるにおいての工夫もずいぶんあったようです。
時間が足りないのが悔やまれました。
●午後の部1 講演「センサー入門」
講師 (株)オムロン アプリセンサ事業部
技術部第1グループ 担当課長 関井 宏 氏
ここでは、「センシング」をテーマに学習する手始めとして、「センサー」とはどんなもので、私たちの生活にどのように利用されているのかということを、話していただきました。
光センサーを中心にプロジェクターを用いて説明していただきました。生徒を指名しての質問など,スリリングな場面もありました。
各種センサーや光ファイバー,発光ダイオードなどの実物を提示しながらの講演で,科学の最先端とのつながりが実感できたのではないでしょうか。
●午後の部2
(1)Activity Demonstration
<実験1>電荷をスプーンですくってみよう
<実験2>金属板で連続して電荷を運んでみよう
<実験3>電子が動くところを見てみよう
20分程度のデモンストレーションでしたが,参加者全員が前に集まり,演示実験を興味津々で見ていました。
電荷をスプーンやお玉,網状のお玉ではすくえるのに,レンゲではすくえないのに会場は笑いの渦。
炎も静電気に引き寄せられたり反発したりという現象に,「おおーっ!」の声も。
真空のガラス管の中で放電させて,その蛍光の観察も行いました(暗すぎて写真はボツ)。
(2)Activity デジタルマルチメーターの使い方 電位分割器
<実験1>デジタルマルチメーターでいろんなものをはかる
(1)コンセントの電圧を測定する
(2)各種電池や電源アダプタの電圧などを測定する
(3)人間の体の抵抗と流れる電流を測定する
<実験2>抵抗にかかる電圧を測定しよう
(1)抵抗の直列接続1・・・同じ抵抗を10本用いて,抵抗の電圧を測定する。1本のとき,2本のとき,3本のとき・・・・・
(2)抵抗の直列接続2・・・1・2・3・4・5kΩの抵抗を用いて,各抵抗の電圧を測定する。
<実験3>電位分割器
実験方法
@ 電位分割器の原理(電位分割器の説明については,資料参照)
図のように,定電圧電源と抵抗100 Ωと可変抵抗を接続し,デジタルマルチメーターの測定モードを“電圧”にして100
Ω抵抗の両端の電圧を測定します。このときの定電圧電源は5Vとします。この状態で,可変抵抗を動かして,メーターの電圧が3
Vを示すようにします。
このとき,可変抵抗の抵抗は何Ωか,回路に流れる電流は何Aか,予測してみてください。つぎに,実際に予測通りになっているか,デジタルマルチメーターを用いて,可変抵抗の抵抗値,回路に流れる電流の値を測定してみてください。
A 電位分割器の定抵抗
今度は,与えられた可変抵抗器を用いて,同様の電位分割器の回路を作ります。可変抵抗器の抵抗値を少し動かしてみて,定抵抗の電圧がよく変化するような定抵抗を探します。大小いろいろな抵抗値の抵抗を用いて実験してみてください。どのような定抵抗がこの回路に一番合うのか,理由も含めて考えてみてください。
携帯電話の電池の電圧を測る参加者も・・・
自分の体の抵抗をはかり,その大きさにびっくり。
電位分割器の実験では,予定外でしたが結果の発表があり,見学者へのプレゼンテーションになりました。
また明日会いましょう。