第2日目 2003年8月22日(金)
午前の部 9:00ー12:00
「イージーセンス」および「ビデオポイント」実習
(1)「イージーセンス」実習
イージーセンスは目的に応じたセンサーを接続することによって,運動の様子や力の大きさ,音,電流,電圧等,たくさんのデータを記録することができる装置です。ここでは光ゲートセンサーを用いて,加速度の測定をしてみます。
まず,重力加速度の測定。
これがイージーセンスの本体(下)とモーションセンサー(上)です。モーションセンサーは,超音波を出し,その反射波の返ってくる時間から距離を求めるもの。
これは光ゲートセンサーの写真です。赤外線をだしており,横切るとき赤外線はさえぎられます。
自由落下する物体の加速度の測定
黒くて正方形で,穴の空いた厚紙を落とし,光ゲートセンサーを通過させると,速度や加速度を測定できる。
加速度のある動きを調べる
おもりが力学台車を引っ張るときの加速度測定です。
(2)ビデオポイントを用いて運動を解析する
昨日の午後に,「マルチメディア・モーションII」というソフトを使ってスペースシャトルの打ち上げの様子など既に用意された画像を用いて,運動を力学的に解析する方法を学びました。ここでは,より身近な運動を解析するために,家庭用のデジタルビデオカメラによって記録された映像を用いて解析ができる「ビデオポイント」というソフトを用いて同様の解析と考察を行います。
斜方投射
どの参加者も親しみのある運動ですが,ビデオポイントでうまく分析できるでしょうか。何度もボールを放っていました。
扇風機を載せた台車
見た目に楽しい実験です。でも意外に運動方程式の理解が深まるかも。
振り子の動き
高校3年生以上の参加者にチャレンジしてもらいました。
授業では考えない,鉛直成分についても調べられました。
午後の部 13:00−14:00
講演「実験ノートについて」 by 村田先生(京都教育大学 学長)
高校生だけでなく,大学生や教員にとっても聞き応えのある話でした。ライブラリ化が望まれる講演です。
その後の実験に大きく影響を与えました。
「探求学習」
1班 エアーブレーキを用いた運動を解析する
エアブレーキとは何のことか分かりにくいですね,くるくる回る羽根でブレーキをかけることです。
台車に載せた大きい白い紙は,モーションセンサーから出る超音波を反射させるためのもの。
2班 ラジコンカーの加速度とモデルカーの減速を調べる
ラジコンカーの上の大きい白い紙は,モーションセンサーから出る超音波を反射させるためのもの。エアブレーキのときと同じですね。
3班 ケーキ用カップの落下を調べる
昨年度の公開講座でも取り上げたテーマです。うーん,奥が深い。でもビデオポイントならすぐに運動の特徴がつかめます。
4班 モデラスで数学的モデルを自作する
テーマを決めてモデラスファイルを作り上げるもの。アニメーションとモデルの中身(プログラム部分)が楽しみです。明日の発表を期待します。
(写真を撮り忘れました。ごめんなさい)
5班 「はねかえり係数」を検証する
日本のどの教科書にも書かれている,はねかえり係数(反発係数)をテーマとしました。テニスボールを落として,ビデオポイントではねかえり係数が求められるのでしょうか。
6班 「ヒトの運動」を解析する
屋外に出て,陸上部の選手の10mダッシュや班員の10mダッシュを撮影していました。
(写真を撮り忘れました。ごめんなさい)
7班 急な欠席者が出たため班を解体
8班 ものさしが倒れるときと積み上げた缶の塔が倒れるとき
ものさしの一端を固定し,回転しながら倒れる現象で,固定されてない方の端は意外な加速度が・・・(写真左)
空き缶を積み上げて,その塔が倒れる瞬間に折れ曲がるところが発生します。これって何だろう。
見学者班 船が受ける抵抗を解析する
見学だけでは満足できず,実験に取り組む見学の方たち。
OB(昨年の公開講座の参加者)から大学の先生,理科機器関係の人まで参加しています。
明日は,今日の午後の部の続きです。でも発表があるのをお忘れなく。